車いすの処分方法9選|処分時の注意点やおすすめの不用品回収業者も紹介!
車いすはなんらかの原因により、歩行による移動に支障をきたしている方を補助する福祉用具です。骨折などのケガを負った際や、体力の消耗が激しい時など、病状によって一時的に車いすを使用する人など、日本国内でも多くの人々が車いすを利用しています。
車いすを処分しようと検討した際に、車いすの機能や状況によって処分方法を悩む人は多いです。本記事では、車いすの適切な処分方法について解説します。
- 車いすを適正に処分する方法
- 車いすの基礎知識
- 車いす処分にかかる費用相場
目次
車いすの2つの分類
みなさんが思っている「車いす」のイメージは、利用者自身が動かして移動するもの、あるいは第三者が後ろから押して移動するもの、いずれかではないでしょうか。実は、車いすには大きく分けて2種類の種類があります。
使用者の体調や疾病の状況、使用する場所によって車いすを使い分ける人が多いのです。処分方法を解説する前に、まずは車いすの種類と、種類ごとの特徴について詳しく解説します。
- ①自走式車いす
- ②介助型車いす
①自走式車いす
自走式車いすは、利用者自身が車いすを操作して移動できる機能を備えています。通常の手動式車いすと比べ、上肢の筋力が弱い人でも自力で移動できるのが特徴です。
電動モーターを搭載しているため、坂道や段差の克服が容易で、長距離の移動も可能です。スティック操作により速度調整や方向転換が簡単にできるため、利用者の自立性と移動の自由度が高まります。
一方で、電池の消耗や故障のリスクがあり、価格も高めになることから、メンテナンスが欠かせません。
②介助型車いす
介助型車いすは、利用者自身が操作することはほぼなく、介助者が押して移動する車いすです。通常の手動式車いすと比べ、利用者の上肢機能が極端に低下している場合でも、移動が可能になります。
車いす自体の操作は介助者が行うため、利用者の安全性が高く、段差の克服や長距離移動にも適しています。また価格が比較的低額な特徴もあります。
一方で、利用者の自立性が低下し、介助者の負担が大きくなるデメリットがあります。
車いすの種類
車いすには異なる特徴を持つ、複数の種類が存在しています。本項目では、主要な7種類の車いすについて特徴と使用用途を解説します。
利用者の年齢や目的によって最適な車いすは大きく異なるため、それぞれの概要を把握しておきましょう。車いすを選ぶ際は、利用目的を明確にすると自分に最適な車いすが見つかります。
- スタンダード
- 電動式
- リクライニング・ティルトタイプ
- 転倒防止フットレスト付
- 軽量折りたたみタイプ
- 競技用
- シニアカー
スタンダード
スタンダードタイプは、病院や施設・日常使用で最もよく使用されるタイプの車いすです。スタンダードタイプには自走式と介助式の2種類があり、利用者の状態によってどちらが最適かが異なります。
汎用的なタイプなので、年齢や体格を問わずに利用しやすい点が特徴的です。種類によっては高さや幅を調整できるモジュールタイプと呼ばれるものもあり、長時間の使用でも負担がかかりにくい仕組みも搭載されています。
電動式
電動モーターで動かせるタイプの車いすは、電動式と呼ばれています。使用用途はスタンダードタイプと同様ですが、電動で動かせるため利用者に負担がかかりにくい点が大きな特徴です。
電動式車いすはジョイスティックやハンドル、ボタンを用いて操縦し、最大で6km/h程度までの速度しか出ないため、安全な設計になっています。1回の充電で約25km走行ができるタイプもあるため、長時間の使用にも最適です。
リクライニング・ティルトタイプ
リクライニング・ティルトタイプは、背もたれを倒したり座面全体を傾けたりできるタイプの車いすです。リクライニングは背もたれが倒れる機能、ティルトは背もたれだけではなく座面も一体的に倒せる機能を指します。
リクライニング・ティルトタイプの車いすは、姿勢を容易に変更できるため長時間の使用でも体に負荷をかけにくくなっており、利用者に優しい設計です。リクライニング・ティルトタイプは、長時間同じ姿勢での座位が困難な方などにおすすめの車いすです。
転倒防止フットレスト付
転倒防止フットレスト付車いすは、利用者がより安全に利用できるだけでなく、介護者の負担を軽減する効果もあります。車いすの足元にフットレストが付いているため、利用者は自力で立ち上がりやすいといえます。
フットレストには、「スイングアウト機能」「エレベーティング機能」「つま先止め機能」など使いやすさを向上させるさまざまな機能が搭載されています。利用者の状態や目的に合わせて、最適な機能が付与された転倒防止フットレスト付車いすを選びましょう。
軽量折りたたみタイプ
軽量折りたたみタイプは、通常の車いすに比べて軽量かつ折りたたみができる車いすです。通常の車いすの重量は10kg前後ですが、軽量タイプだと7〜9kgと比較的軽量になっています。
折りたたみができることで、使わないときの収納の利便性や持ち運びの容易さなどに強みがあります。軽量かつ折りたたみはできますが、車いす本体の耐荷重や耐久性は通常の車いすと遜色ないため、外出や旅行の際に役立つでしょう。
競技用
競技用の車いすとは、名前のとおり競技に使用する目的で設計された車いすです。通常の車いすと比較すると、構造や性能、機能において大きく異なります。
たとえば、旋回性を高める八の字型のタイヤ配置やカーボンを使用した超軽量のフレームの採用、ブレーキの非装備などが代表的な違いです。個人の体格や競技の特性に合わせてカスタマイズされているため、性能だけでなく価格も種類によって異なる特徴があります。
シニアカー
シニアカータイプの車いすは、スクーターやバイクに似た形状をしており、正式には「ハンドル型電動車いす」と呼ばれています。1回の充電で30km程度走行ができ、最高速度は6km/hと通常の歩行より少し速いスピードを出せます。
長距離の移動や荷物の搬送に適している点が、シニアカーの特徴です。一方で、重量が重かったり充電に10時間以上を要したりするなどのデメリットもあるため、使用する際は注意が必要です。
車いすの処分方法9選
車いすが不要になった際、保管しておくには大きすぎるため、何らかの方法で処分を検討するでしょう。車いすの処分方法は複数あります。
車いすの状態や、ご家庭の事情を考慮して適切な処分方法を選択してください。本章では車いすの処分方法を9つ紹介します。
- 自治体の粗大ごみとして処分する
- リサイクルショップで売却する
- オークションやフリマサイトに出品する
- 欲しい人に譲る
- NPO法人に寄付する
- 社会福祉協議会に寄付する
- 介護施設や医療施設に寄付する
- 介護用品の買取サービスを利用する
- 不用品回収業者に依頼する
自治体の粗大ごみとして処分する
自治体では車いすの処分を「粗大ごみ」として扱うのが大半です。東京都千代田区の自治体で、車いすを粗大ごみとして処分する場合を例にして解説します。
- 粗大ごみセンターに電話で相談し、車いすの寸法や形状を伝えたうえで、処理料を確定させる。
- 受付時に確認した、粗大ごみ処理券を販売店舗(コンビニや郵便局)で購入する。
- 処分する車いすに、購入した粗大ごみ処理券を貼り付ける。
- 指定された回収日当日に、自宅前やマンションの指定された場所に出す。
上記の方法は、粗大ごみの戸別回収を利用した場合の手順です。他の自治体でも同様に粗大ごみの戸別回収を行っています。
自治体によっては粗大ごみの戸別回収だけでなく、指定された清掃施設に直接粗大ごみを自分で持ち込む手段もあります。
エコ助っ人スタッフ
リサイクルショップで売却する
リサイクルショップで車いすを売却する場合は、車いすの状態や年式、メーカー、機能などによって買取価格が大きく変わってきます。比較的新しく状態の良い車いすであれば、数千円から1万円程度で買い取ってもらえる可能性があります。
古い型式や故障が目立つ車いすの場合は、数百円程度の買取価格になることもあります。電動車いすの場合は、バッテリーの状態なども重要な査定ポイントとなります。
バッテリーの残存容量が低下していると、買取価格が大幅に下がる可能性があります。また買取不可能な場合は持ち帰りが必要なショップもありますので注意してください。
オークションやフリマサイトに出品する
車いすは、オークションやフリマサイトに出品できます。取引価格は電動車いすの場合、状態によりますが1万円前後が相場です。
あるいは、新品の1/3程度の価格になることが多いです。手動車いすの場合、状態によりますが5千円程度で取引されています。
あるいは、新品の1/4程度の価格になることが多いです。いずれの場合も、車いすの状態、付属品の有無、メーカー、モデルなどによって価格は大きく変わってきます。
エコ助っ人スタッフ
欲しい人に譲る
不要になった車いすを「ジモティー」などのサイトを利用して、欲しい人に対してアピールをする方法もあります。「ジモティー」の場合、無償譲渡が多いです。
しかし、有償での譲渡も可能です。有償で譲渡する場合の相場は、前述したオークションやフリマサイトでの売却時と同様となります。
場合によっては、直接対面して受け渡すことで、発送にかかる手間や費用を軽減し、経費を抑えて利益を得られ可能性もあります。
NPO法人に寄付する
車いすを、障害者福祉に取り組んでいるNPO法人に寄付をする方法もあります。NPO法人を調べるには、各都道府県や政令指定都市・特別区の担当課に問い合わせるのが一番早いです。
あとは、個別に直接NPO法人と交渉することで、車いすを活用してくれる相手を見つけられます。不要になった車いすが地域の福祉のために活かされるので、譲渡する側も満足感を得られるでしょう。
なお、NPOの情報は「内閣府NPOホームページ」でも確認できます。
社会福祉協議会に寄付する
社会福祉協議会は、地域住民からの寄付金で成り立っている組織です。病院等の送迎や紙おむつの支給など、地域福祉の向上のために運営されている団体です。
また、社会福祉協議会は、車いすや介助用いすなどの福祉用具のレンタルを行っています。そのため、不要になっている車いすも、程度が良ければ寄贈を受け付けてくれ、貸出用の車いすとして活用されることになります。
寄付を希望する場合は、お住まいの地区の社会福祉協議会へ問い合わせしてみるとよいでしょう。
介護施設や医療施設に寄付する
老人保健施設、老人ホーム、グループホームは、障害を持った高齢者が多く利用している施設で、車いすもよく利用されています。施設において車いすは欠かせない福祉用具の1つであり、数多くの車いすを所持している施設が大半です。
そのため、利用者の家族などから車いすの寄付を随時受け付けています。寄付したい場合は、それぞれの施設に問い合わせましょう。
エコ助っ人スタッフ
介護用品の買取サービスを利用する
リサイクルショップとは別に、介護用品を買い取る専門業者も最近は増えてきました。専門業者では、車いすの買い取りも積極的に行っています。
車いすの買い取り相場はピンキリで、平均的には2万5千円程度で取引されています。電動車いすの場合は3万円前後からの取引となっていることが多いです。
買取サービスを利用するには、車いすを店舗に持ち込むか、スタッフに依頼して出張買取をお願いすることで対応してもらえます。
不用品回収業者に依頼する
不用品回収業者は、さまざまな家電製品や家具類を回収・処分、または買い取りしてくれる業者のことを言います。不用品回収業者の場合、車いす以外にも、ベッドやポータブルトイレなどの介護用品等をまとめて引き取ってくれます。
車いすだけでなく、他の介護用品もまとめて処分するのは手間と労力を要します。不用品回収業者であれば、電話1本で回収にきてくれるので簡単に手間なく処分できるのでおすすめです。
電動式車いすの処分方法
電動式車いすは、バッテリーを内蔵していることや、操作スティックなどを装備していることもあり、通常の粗大ごみでは処分できないケースが一般的です。したがって、電動式車いすを処分するためには「誰かに譲る」「買い取ってもらう」「不用品回収業者に依頼する」のいずれかの方法をとることになります。
電動式車いすの処分方法について、詳しく解説します。
電動式車いすは自治体では処分できないケースが多い
電動式車いす自体を各自治体の粗大ごみに出した場合、多くの自治体では処理困難物として処分してもらえないケースが多いです。ただし、分別収集やリサイクルを推進している自治体によっては、有料にはなりますが処分してもらえる場合もあります。
費用の相場としては、500円から2,000円程度となっており、東京都八王子市では、電動式車いすが2,000円、その他の車いすは500円で処分してもらえます。大阪府大阪市では電動式車いすが1,000円、その他の車いすの処分費は400円となっています。
エコ助っ人スタッフ
処分方法①まだ使える場合は譲渡・売却する
電動式車いすは、購入すると高額なため、無料あるいは格安で譲ってもらえる機会があれば、多くの人が取り引きを希望するでしょう。処分する側としては、「ジモティー」などのサイトを利用して、欲しい人に対してアピールをし、価格交渉も含めて譲渡先を探すのが一般的な方法です。
その他、グループホームや老人ホームなどの福祉事業を行っている施設や、地域の困りごとに対応している社会福祉協議会に譲渡(寄付)するのも喜ばれるでしょう。
処分方法②不用品回収業者に依頼する
不用品回収業者は、車いすが壊れていて第三者への譲渡が見込めない場合や、お住まいの自治体で回収してもらえない場合に利用することが一般的です。自宅まで不用品を回収にきてくれる業者が大半なので、車いすだけでなく、他の不用品を一括して処分したい場合には利用をおすすめします。
エコ助っ人スタッフ
車いすを売却したり譲渡したりする場合の注意点
車いすを売却、あるいは譲渡する際の注意点は、必ず動作確認を行うことです。
- ブレーキが利くかどうか
- タイヤがパンクしていないか
- バッテリーの充電状況
譲渡や売却する場合は、安全に車いすを利用できるかどうかをあらかじめ確認しておきましょう。また、電動式車いすの場合は、バッテリーの充電ができるかどうかも確認しましょう。
もし充電ができなかった場合でも、金額は安くなりますが買い取ってもらえる可能性はあります。他には、使用感が残らない程度に掃除をしたり、車輪などのねじを締め直したりするなど、次のユーザーが使いやすいように整備をしておくとよいでしょう。
車いすを処分する際にかかる費用の相場
使えない車いすを処分する場合、自治体の粗大ごみとして処理する場合と、不用品回収業者に依頼する場合の2種類の方法があります。いずれの方法も、車いすの種類や状態によって処分にかかる費用は変動する場合があります。
実際に処分を行う前に、自治体や業者に問い合わせておくことをおすすめします。特に、電動式車いすの場合は、バッテリーの処分費を求められる場合もあるので注意してください。
自治体の粗大ごみとして処分する | 電動式の場合は1,500円~2,000円程度 自走式の場合は500円程度 |
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不用品回収業者を利用する | 2,000円〜 |
車いすの処分は不用品回収業者がおすすめ
車いすの処分には、不用品回収業者の利用がおすすめです。おもな理由は、「車いす以外の介護用品も同時に処分ができる」「買取も依頼できる」「すぐに処分ができる」の3点です。
本項目では、不用品回収業者を利用しての車いすを処分がおすすめな理由を解説します。自分の状況などを考慮し、不用品回収業者の利用を検討しましょう。
- 車いす以外の介護用品も処分できる
- 処分だけではなく買取も依頼できる
- すぐに処分できる
車いす以外の介護用品なども処分できる
車いすの処分に不用品回収業者を利用すると、車いすだけでなく他の介護用品も同時に処分ができます。自治体での処分であれば分別しそれぞれを適切なタイミングで処分する必要がありますが、業者の利用では分別不要で同時に処分が可能です。
自宅から搬送不要な業者も多いため、車いすなどの重量物でも安心して処分ができます。処分方法がわからない介護用品などもまとめて処分してくれるので、不用品回収業者を利用してまとめて処分しましょう。
処分だけではなく買取も依頼できる
不用品回収業者を利用すると、処分だけではなく買取も依頼できます。車いすは、状態によっては高額で買取ってもらえる可能性のある製品です。
処分だと費用がかかるだけですが、買取が発生すると収益になるためお得に処分ができます。ただし、車いすの状態や種類によっては、買取をしてもらえない可能性があります。
車いすの買取対応しているかどうかは業者によって異なるため、HPや問い合わせなどで事前に確認しておきましょう。
すぐに処分できる
処分したいと考えたタイミングですぐに処分できる点は、不用品回収業者を利用するメリットの一つです。自治体での処分だと搬出できるタイミングが決められていますが、不用品回収業者の場合はいつでも処分ができます。
業者によっては365日24時間対応している場合もあり、早朝や深夜対応している業者も珍しくありません。問い合わせ一本で即日対応してくれる業者が多いので、急に処分が必要になった場合は不用品回収業者への依頼がおすすめです。
車いすを処分したいときは「ECO助っ人」へお任せください!
ECO助っ人では、車いすの処分をはじめ、不用品の処分にお困りのみなさんを、誠心誠意サポートさせていただいております。当社では、稼働品の車いすはもちろん、壊れて使用できない車いすや、バッテリー充電ができない車いすなど、さまざまな種類の車いすの処分にもご相談をお受けします。
ご依頼いただければ、最短で即日訪問も可能です。また、ご依頼は24時間365日対応しております。
出張費用などにかかる料金の請求はございませんので、安心して当社にご相談ください。
おすすめポイント | わかりやすい料金体系で安心! |
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料金 | SSパック5,000円 |
対応速度 | 最短:依頼日当日または翌日 |
営業時間 | 365日24時間対応 |
買取制度 | あり |
電話番号 | 0120-165-032 |
公式ホームページ | https://eco-suketto.jp/ |
【まとめ】車いすは適切に処分しよう
車いすは、移動時に困難を抱えている方や、高齢になって歩行が難しくなった方が使用する福祉器具であり、必要な時にすぐ購入できる用具ではありません。そのため、車いすを譲って欲しい人や購入したい人が意外に多く、場合によっては業者に買い取ってもらえる場合もあります。
車いすを処分する=捨てる、だけでなく「譲る」「売る」選択肢もありますので、ぜひご検討ください。使えなくなった譲り先や売却先がない車いすの処分や、各種手続きが手間の場合はECO助っ人までご依頼ください。